日本で初めて、お茶の間にラップを知らしめたのは、スチャダラパー featuring 小沢健二の、「今夜はブギーバック」ではなかろうか。

この曲は50万枚のヒットを記録し、日本にヒップホップを浸透させるきっかけを作った。

ちなみに、私も、日本人のラップを始めて聴いたのは、この曲だった。(なんか、妙な感じがしたのを覚えている。)

アメリカでは、1980年代後半に、デ・ラ・ソウル、ジャングル・ブラザーズ、トライブ・コールド・クエストという、新しいスタイル(ニュー・スクール)のラッパーが出現し、時代が、オールド・スクールからニュー・スクールへと移行していた。

そんな時代の1988年に、スチャダラパーは結成され、1990年にデビューを果たした。

DJシンコが作るビートは、ニュース・クールをリスペクトしている感じで、今でもファンが後を絶たない。

スチャダラパーは、日本に新たなビートをもたらし、さらに、面白いラップで、お茶の間を喜ばした。

私はラップについて、以下のようなことを、よく考える。

我々日本人は、アメリカのラップを聴いて、ビートがカッコいいか悪いかで曲を判断している部分が多いと思う。私自身もそうだ。

だが、何故か、ビートがカッコいい訳ではないが、曲がヒットしている場合がある。

それは、ビートではなく、ライム(歌詞)が受けている証拠だ。アメリカ人は、ラップを聴いて、ライムとビートを楽しんでいる。

だが、日本人は、アメリカのラップを聴いてもライムの内容が分からない。

歌詞カードの文章を読んで、やっと内容がわかる。

それでは、いまいちメッセージや面白さが伝わってこない部分がある。

スチャダラパーを聴いて、私は納得した

スチャダラパーは、ライムが面白いから聞き入ってしまう。

その面白さやライムの内容にやられ、ビートは二の次になってしまう。

とは言えども、シンコが作るビートはすごくカッコいいので聞き入ってしまう。

ということは一石二鳥だ。=アメリカ人と一緒だ!

私は、スチャダラパーの曲を聴いて、「アメリカ人は、このような感じで、ラップを楽しんでいるのかな?」と感じたのであった。

是非、スチャダラパーを聴いてほしい。

アメリカのラップしか聴いたことがない人であれば、ラップに対しての考え方が変わるのではなかろうか。

WILD FANCY ALLIANCE / スチャダラパー

この3枚目のアルバムで、スチャダラパーの実力は爆発する。

シンコが作るビートは、ニュース・クールを応用しているような感だ。良いのはビートだけではない。ラップの面白さがパワーアップした!

■おすすめ曲(全部)

  • 2.ヒマの過ごし方
    ヒマが何故いけないのか?成功者と呼ばれる人たちはヒマだったのではないか。などなどを語っています。聴いていて、「なるほど!」や「そうに違いない!」など思った。
  • 7.後者 ~The Latter~
    成功者と非成功者を、ひたすら、面白おかしく比較している。
  • 8.ついている男
    「同じ行動を、マイナス思考の人が考えればこのようになり、プラス思考の人が考えれば、このように違ってくる。」といった内容を、面白おかしく語っている。
スチャダラ外伝 / スチャダラパー

あのウタダヒカルもライブでカバーした「今夜はブギーバック」を収録。多くの有名アーティストとコラボレーションした。

■おすすめ曲

  • 1.トラベルチャンス
    癒し系の大御所、ゴンチチとコラボレーション!
  • 2.今夜はブギーバック(smooth rap)
    ご存知のとおり、小沢健二とコラボレーションした名曲中の名曲。
  • 3.何故か・・・どっちか・・・
    藤原ヒロシとコラボレーション!
  • 4.GET UP AND DANCE

東京スカパラオーケストラとコラボレーション!東京の有名な某クラブで、この曲はよくかかっていたらしい。クラブで日本人の曲がかかることは、あんまりないのでは?

5th ホイール 2 ザ・コーチ / スチャダラパー

■おすすめ曲

  • 3.ノーベルやんちゃDE賞
    「ノーベル賞」ではなく、「ノーベルやんちゃDE賞」を受賞した方は、どのような事を成し遂げたのか?その応えはこの曲の中に。
  • 6.サマージャム’95
    私の夏の定番曲。この曲が好きな方はかなり多いのでは?
  • 9.The Late Show
    「一体、一日に何人の人が遅刻をしていると思いますか?」。この問いかけから始まり、遅刻の物語を面白おかしく語っている。
偶然のアルバム / スチャダラパー

MCのボースは、あの有名な子供向け番組「ポンキッキーズ」にレギュラー出演し、電気グループのピエール瀧や、安室 奈美恵や鈴木蘭々とともに番組進行を務めた。

現在、スチャダラパーは、電気グループとのコラボなどで多忙中であり、数多くの作品を発表している。

もっともっとCDを紹介させていただきたく思いますが、上記のアルバムがおすすめだ。

なぜなら、誰が聞いても受け入れられると、私自身、自信を持っているからだ!