1980年代後半、テディー・ライリーが生み出したニュー・ジャック・スウィングの代表アーティストは、数多く存在した。

GUYやボビー・ブラウン、キース・スウェット、アルB・シュア!、ジョニー・ギルなどなど、R&B系が多かったが、Heavy D & The Boysは、ニュー・ジャック・スィングのビートにラップをのせ、大人気となったアーティストだ。

80年代後半のヒップホップ界といえば、N.W.Aのギャングスタ・ラップが世間を騒がし始めた時代だ。

しかし、Heavy D & The Boysは汚い言葉を使わず、ヒップホップの原点であるパーティー・ラップで突っ走った。(=クラブのパーティにもってこいの曲。)

このクリーンなイメージが人気の秘訣であり、清涼飲料水のテレビ・コマーシャルに起用されたほどの、クリーンなラップ・グループだ。

ダンス甲子園の定番曲

日本でもニュー・ジャック・スウィングが広まり、ダンス・ブームとなった。

天才ビート・たけしの”元気が出るテレビ”のコーナーである「ダンス甲子園」で、Now That We Found Love(大ヒット曲)が定番曲として、 C+C Music Factoryの“Gonna Make You Sweat”と共に大ヒットした。

この時代の人が、この2曲を聴けば、ダンス甲子園を思い出す。なんといってもLL Brothersのダンスがやばいくらいうますぎだ!

9歳からラップを・・・

上記の写真で黄色いスーツを着ているボスキャラが、ラッパーのヘヴィ・Dだ。外見は怖そうだが、おとなしい人柄らしい。

うしろのメンバーは、DJ・エディ・F、ダンサーのG・フィズとトラブル・T・ロイ。ヘヴィ・Dは9歳のころにニューヨーク州マウント・ヴァーノンに移住。
シュガー・ヒル・ギャングの影響を受け、ストリートでラップを始める。

初めは兄のラップ・グループに参加していたのだが、後に幼なじみとグループを結成し、地元で活躍していた。彼らは、86年のファースト・シングル”Mr.Big Stuff”で正式レコード・デビューを果たした。

Living Large / Heavy D & The Boyz

ファースト・アルバム。ほとんどがテディー・ライリーのプロデュース。と言うことはNew Jack Swingだ!

Big Tyme / Heavy D & The Boyz

この2枚目のアルバムはブラック・アルバム・チャート.No1に輝き、ゴールド・ディスクとなった。

前作はテディー・ライリーのメイン・プロデュースだったが、今回は1曲のみ。メンバーであるDJ・エディ・Fがメイン・プロデュースを務め、ヒップホップ界の大御所プロデューサー、あのマーリー・マールが2曲担当している。

■お勧め曲

  • 1.We Got Our Own Thang (ウイ・ゴット・アワ・オウン・サング)
    シングルでリリース!あのテディー・ライリーのプロデュースで、もろNew Jack Swingだ!
  • 8.More Bounce (モア・バウンス)
    速いピッチのオールドスクール系で始まると思いきや、力強い低音に切り替わる。昔のヒップホップを感じさせる最高の曲。パーティーに絶対持って来いですな。
  • 9.Big Tyme (ビッグ・タイム)
    定番のJB(get up)をサンプリング。ファンク色が強い。

HIP・HOP以外でも活躍

彼らは、リバートの”ジャストクリーン”(88年)に参加しラップを披露。

ジャネット・ジャクソンからも依頼を受け、”オールライト”という曲で共演(89年)している。なんとプロモーション・ビデオにも出演した。

これらのことから外の世界でも一躍有名となった。

不運な事故が・・・

非常にノリにのっていたへヴィ・D & The Boysだが、ここで悲しい事件が起こる。ダンサーのトラブル・T・ロイが不運な事故の為、他界したのだ。

その後、メンバーはあまりにものショックと悲しみからか、一時、姿を消した。

だが、彼らは再び3人でのスタートをきり、サード・アルバムをリリースする。

下に掲載しているジャケットを見ると、メンバーはみな短髪にし、お祈りをしている。
これはトラブル・T・ロイに捧げているのではなかろうか、と言われている。

熱すぎる!これぞヒップホップ!

Peaceful Journey / Heavy D & The Boyz

このアルバムはクールGラップ、Qティップ、ビッグ・ダディ・ケイン、ブランド・ヌビアンのグランドプーバ・マックス・ウェル、ジョニーギル等などの豪華ゲストを迎えたアルバムだ。

■お勧め曲

  • 1.Now That We Found Love(永遠不滅の大ヒット曲)
    ビート・たけしの”元気が出るテレビ”の「ダンス甲子園」のテーマ曲。オージェイズの同タイトル”Now That We Found Love”のさびの部分を拝借した曲だ。
  • 7.The Lovers Got What U Need
  • 9.Is It Good To You
    大ヒット曲、テディ・ライリー feat Tammy Lucasの同タイトル曲のHeavy D&The Boyz・バージョンだ。ライリーよりもメローな感じで、ラップと歌のバランスが最高な仕上がりとなっている。後にエリシャ・ラヴァーンもカバーしている。
  • 11.Swinging With Da Hevster
Blue Funk / Heavy D & The Boyz

1993年1月にアップタウン・レコードから発売された、パフ・ダディがプロデュースしたアルバム。

今までのニュー・ジャック・スウィングのアルバムとは、がらりと雰囲気が変わっている為、好き嫌いが分かれるアルバムではなかろうか。

プロデュースには、DJプレミアやピート・ロックも加わっており、ゲストとして、ノートリアス・B.I.G.やギャング・スター、バスタライムなども酸化している。

Blue Funk / Heavy D & The Boyz

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